シリコンバレー流?~ギネス記録更新をした環境とは

シカゴマラソン(アメリカ)で2時間49分43秒のマスターズ女子60~64歳マラソン世界記録をマークしたアメリカの60歳、ジェニー・ヒッチングスさん。著者は2014~2016年まで同じランニングチームに属しており、年齢の壁を超えて活躍しているジェニーさんのトレーニング環境に関して今回、共有したいと思う。

①練習場所が恵まれている:American River Parkway

ジェニーさんの記事抜粋:
Since my favorite place to run is the American River Parkway, that gives me another 15 minutes of drive time before I get going.

Training Advice from the Greatest Women Masters Marathoners Alive
While Jeannie Rice and Jenny Hitchings are busy setting masters world records, their differences in training are even more instructive than their similarities

American River Parkway
全長32マイルのサイクリング、ランニングコース(参照)があり0.5マイルごとに距離表示がある。また、舗装された道と土の道、およびトレイルコースがある恵まれた練習環境。雪は降らないため、年間通じてトレーニング可能。

②組織からのサポート体制がある

競技成績が認められるとNPO法人 Sacrament Running Asociationによるコーチングやチーム練習、大会への派遣、などサポートを受けることができる。筆者も2年半所属。 
https://runsra.org/sport-development/elite-team/

③USATF PA グランプリシリーズレース による競争意欲やモチベーションアップ

USATF全米陸上競技協会の地域組織であるUSATFPAのグランプリレースがあり、競争意欲やモチベーションを高めてくれる。 (クロスカントリー、ロードレース 年間20本ほどのレースがある)
・個人タイムでの年代別表彰(日本でも一般的)
・所属クラブごとに上位者のタイムで競争(箱根駅伝予選会のように上位者の合計タイムで競う)
・所属クラブごと年代ごとの上位者のタイムで競争
・ポイント制で年間表彰制度がある。
https://www.pausatf.org/mut-running/m-u-t-ultra-rules/

以上、3点が著者の経験を踏まえた年齢の壁を超えて活躍できる環境要因と考えているが、その有意性から40歳以上のランナーの層が日本と比較して高いのかについて次回以降に調査し、紹介したいと思う。